EA分析_Rhino

こんにちは、Forestです。

この記事ではmiccoさん(@micco_fx)開発のEA Rhino の分析を行います。miccoさんとは数年前からお付き合いさせていただいており、そのご縁で分析記事を執筆する機会をいただきました。

この記事を読んでいるようなEA利用者の方ならばmiccoさんをご存じの方も多いと思います。ご本人は「Twitter上では真面目キャラで通しています」と言っていましたが、たいへんノリが良く親しみやすい方です。最近のご本人のブログでは読み応えのある記事を執筆されており、特にご自身開発のEA Rhino, Cradle, THE GAPの解説記事は読み応え抜群です。

今回はそんなmiccoさんの自作EA Rhinoの分析を行います。

Rhinoの特徴と分析の結論

Rhinoの特徴については、私が語るまでもなくmiccoさんご自身が紹介記事振り返り記事で詳しく紹介しています。ここでは最低限の特徴の把握にとどめ、このブログのEA分析方法に従い分析を進めていくことにします。

以下はmiccoさんのRhino紹介記事からの引用です。

Rhinoの概要を簡単に説明すると、通貨ペアは USD/JPYで、トレードスタイルはトレンドフォローデイトレードです。

1時間足で稼働させるため、短時間足稼働のEAよりも相場のノイズを拾いにくく、長時間足よりもテンポ感のあるトレードをします。値動きのある相場を得意とし、値動きが比較的穏やかな時間帯はエントリーを控えます。

エントリーは始値で行い、最大ポジション数は 1ポジションです。両建てはしません。 ナンピンやマーチンゲールといった、リスクの高いトレードも行いません。

それと後述しますが、このサイは逃げ足が速いです。

また、相場のボラティリティに応じてストップロスが変動し、不必要に大きな損失につながる機会を極力抑える仕様にしました。

その他に、サマータイムの自動切換え機能を搭載しています。

と、こんな感じの Rhinoですが、ハイリスク・ハイリターンを追いかけるには少し物足りないロジックかもしれません。ですが、ローリスクでミドルリターンを好む私としては気に入った仕上がりになりました。特に勝率とリスクリワードのバランスが気に入っています^^

Rhino ~犀~

ここで重要なのは以下の3点です。

  • 比較的数が少ない1時間足稼働EAであること
  • ボラティリティが大きい相場を得意とするトレンドフォローであること
  • ボラティリティに応じてストップロスが変化することである程度の相場状況変化には耐えられるEAであること

詳しくは後述しますが、2点目は損益分布の特性を表す「スキュー」の観点で見ても珍しいスキューゼロとなっており、スキャルピングEAの分散相手として望ましい特性を持っています。ポジティブスキューのEAほど勝率は低くないので、運用上の心理面でも優しいはずです。
また3点目の特徴の効果もあって、執筆時点のフォワード推移はバックテストの期待値通りであり、すぐに稼働しても問題ないと言える結果を示しています。直近の横ばいはアウトパフォームからの平均回帰が原因と考えられます。

先に簡単に結論を述べておくと、Rhinoのプロフィットモードは多くのEAユーザが好むスキャルピングEAのヘッジ相手として優秀であり、同時稼働によるポートフォリオのリスク低減が見込め、さらにフォワードもバックテストの期待値通りに推移しているEAと言えます。
フォワード予測上は今から稼働しても問題ない位置にいるので、スキャルピングEAを多く動かしている方はポートフォリオに加えても良いと思います。
また、ポジティブスキューのEAはロジックの狙い的に長く使える場合が多いので、1つ買っておいても損はないと思います。

分析の結論 ~Rhino~
  • プロフィットモードは多くのスキャルピングEAの分散相手として優秀
  • 1年半にわたりバックテストの期待値通りに推移
  • 今すぐに稼働しても問題ないフォワード推移
  • 多くのユーザのEAポートフォリオの選択肢になるEA
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EA特性の分析

まずは投資効率、利益と損失の特性、手仕舞い戦略について見ていきます。Rhinoにはプロフィットモードと勝率モードの2つのモードがありますから、それらを同時に見て傾向の違いをあわせて確認していきましょう。

以下は、Rhinoのプロフィットモードと勝率モードの評価指標です。分析に用いたバックテスト期間は公式ブログで解析している期間と揃えて2006年8月1日~2019年7月31日としました。
期待利得(EP)は1ロットあたりに正規化している点に注意してください。

指標プロフィットモード勝率モード
年次リカバリーファクター (RF)$0.995$$0.982$
週次シャープレシオ$1.603$$1.542$
週次ソルティノレシオ$3.149$$2.465$
勝率 (WP)$0.519$$0.630$
ペイオフレシオ (PR)$1.271$$0.783$
期待利得 (EP)$3629.85円/\verb|Lots|$$2303.65円/\verb|Lots|$
損益分布のスキュー$-0.035$$-1.152$

まず、投資効率を表すYRF、シャープレシオ、ソルティノレシオを確認します。EA分析方法でも書いたとおり、これらの指標は取ったリスクに対するリターンの大きさを表す指標です。$1.0$ならば年あたりのリスクとリターンが同じ、$2.0$ならリスクの2倍のリターンがあるという意味になります。

年率リカバリーファクター(YRF)

YRFを見ると、プロフィットモードの値は$0.995$、勝率モードの値は$0.982$となっています。どちらも「最大DDに対する年あたりの利益」という観点で見るとほぼ1.0であり、1年間運用すれば最大リスクと同じリターンが得られることがわかります。この値が$2$や$3$もある場合は、極端な優位性があるアルファを取引する場合を除いて、オーバーフィッティングを疑う必要が出てきます(値動きが特に効率的なFXではそれほどのアルファが見つかることは稀)。その意味でも、YRFがほぼ$1.0$というのは、フォワード推移が安定していれば安心して使える理由にもなり得ます

シャープレシオとソルティノレシオ

次に、週次シャープレシオと週次ソルティノレシオを見ていきます。
シャープレシオはプロフィットモードが$1.603$、勝率モードが$1.542$、ソルティノレシオはそれぞれ$3.149$、$2.465$です。ここで注目したいのは、2つのモード間の差がシャープレシオよりソルティノレシオの方が大きくなっている点です。ここで、シャープレシオは「リターンの標準偏差」をリスクとする指標、ソルティノレシオは「損失を出したリターンの標準偏差」をリスクと評価する指標でした。2つのモード間でシャープレシオとソルティノレシオの差が広がるということは、プロフィットモードの方が「損失がコントロールされている」もしくは「ソルティノレシオで考慮しない「利益」側の伸びが大きい」ということになります。勝率モードはトレーリングストップで早期決済されることが多い、という点を考慮すれば、ここでは「ソルティノレシオで考慮しない「利益」側の伸びが大きい」ことがこの差の理由と考えられます。このことは勝率(WP)、ペイオフレシオ(PR)、スキューからも確認できます。

勝率(WP)・ペイオフレシオ(PR)・期待利得(EP)

勝率(WP)、ペイオフレシオ(PR)、期待利得(EP)を確認します。
プロフィットモードは勝率$0.519$、PR$1.271$、EP$3629.85円/\verb|Lots|$です。勝率が5割を超えているにもかかわらず、PRが$1.271$もあります。半分以上勝っているのに一回の勝ち金額が負け金額の$1.3$倍近くあると思えば、プロフィットモードの実運用における精神的負荷の低さが想像できると思います
一方の勝率モードは勝率$0.630$、PR$0.783$、EP$2303.65円/\verb|Lots|$です。勝率が6割以上ある代わりに1回の損失が1回の利益より大きいという、一般的なスキャルピングの特性を持っています。スキャルピングの中では勝率が低め・PRが高目なので、その点では一撃必殺というべき莫大な損切り極端な含み損に耐え続ける必要がなく、スキャルピングの中では安心して運用できる設計になっていそうです。
2つのモードの差に着目すると、プロフィットモードは勝率モードの1.5倍以上のEPを持っており、上で述べた勝率・EPから見た特性以上にプロフィットモードの安定感を増す結果となっています。

損益分布のスキュー

さいごにスキューを確認すると、プロフィットモードは$-0.035$でほぼゼロ、勝率モードは$-1.152$となっています。Rhino以外に分析したEAのスキューの最小値は$-4.0$程度、最大値は$1.5$程度ですから、プロフィットモードは相当高い側に、勝率モードでも中央値より上に位置します。スキューは「分布の歪み具合、特に裾の重さ」を表す指標でした。スキューゼロは、損益分布は期待利得を中心にして利益側・損失側にだいたい均等に分布していることを示します。これはつまり、極端な損失も極端な利益もほとんど出ないことを意味しますから、運用上のリスクが少ないとも言えます。
一方の勝率モードではスキューは$-1.152$となっており、利益側より損失側の方が値が大きく、相対的に見て大きな損失を出しやすい傾向があります。裏を返せば1回の利益が小さいということですから、利益を期待する場合はロットを高く設定することが多く、どうしてもリスクが大きくなりやすいです。

ここまでのまとめ

一般的なユーザに好まれるのは勝率モードの設定だと思いますが、分析を見る限りRhinoはプロフィットモードの方が文字通りローリスク・ミドルリターンで安定しており、またネガティブスキューのスキャルピングEAとはロジックの狙いが違い大きく異なる損益特性を持ちますから、ポートフォリオの分散相手として優秀です。これは個人的な意見で賛否両論あると思いますが、Rhinoはプロフィットモードで動作させると良いと思います。

手仕舞い戦略の分析

次に、手仕舞い戦略を分析していきます。この分析は、EAが信頼できそうか、もしくはオーバーフィッティング気味なのかを見極めるために重要です。
下図は横軸にポジション保有時間、縦軸に損益を取った散布図で、左がプロフィットモード、右が勝率モードです。

プロフィットモードの手仕舞い戦略

プロフィットモード(左)を見ていきます。
縦軸の-50,000円あたりに際立った横線が見て取れます。これは固定値での逆指値決済(損切り)の結果現れるラインです。損切りについて注目すべきは、「逆指値決済が存在するか」「逆指値以外の決済が主で逆指値は保険(プロテクティブストップ)として使っているかどうか」の2点です。前者は意図せずMT4が落ちたときに相場が急落(急騰)しても被害を限定するために重要で、後者はボラティリティの変化に対応するために重要になります。特に、損切りがほとんど逆指値で行われている場合、ボラティリティが極端に大きくなる相場では想定外の損切りを何度も被ることがあるため注意が必要です。その点、Rhinoは逆指値以外での決済が大部分なので、多少の相場変化にも耐えられる設計になっていそうです。

次に利益側を見てみます。利益側は20,000円と50,000円あたりに強く線が出ており、そこから0円までの間にほとんど点がありません。これは利益側の決済を固定利益の指値決済に頼っているEAによく現れる特徴です。固定幅の指値決済の場合、相場のボラティリティが高くなっているときには伸ばせるはずのポジションを早期に決済してしまい、またボラティリティが低くなっているときは指値に届かずに逆行するリスクが高まります。その点で、プロフィットモードの利確ロジックは機会損失が発生しており少しもったいないように感じます。ボラティリティに応じて利確幅を変えるなど、多少の相場変動を吸収する仕組みを入れることで損益特性の改善が見込めるのではないでしょうか

さいごに、時間に着目して手仕舞い戦略を眺めてみます。
特徴的な点は、80,000秒あたりに縦線が出ている点、そして170,000秒あたりから分散して決済が存在する点です。これは週末のポジション持ち越しがあり、かつ時間経過による決済を持つEAに現れる特徴です。Rhinoの保有時間上限は買いが1260分(=75,600秒)、売りが1380分(=82,800秒)です。80,000秒あたりの縦線はこれらの決済によるものです。空白地帯があるのは土日の2日分(=172,800秒)の隙間ですね。
興味深いのは、時間経過により決済されたポジションの大半が利益になっている点(注:週末持ち越しは除く)です。おそらく、利益になる可能性が低いと判断したポジションは早期に損切りし、時間経過による決済に持ち込むのは利を伸ばすポジションに絞っているのだと考えられます。そう考えれば早期の損切りが~20,000円程度の少額に集中して分布していることにも説明が付きそうです。この点で、Rhinoは早期撤退と時間決済による利を伸ばす戦略を上手く組合せていると言えそうです。
また、週末持ち越しのポジションは利益と損失が半々で特に優位性があるように見えないため、Rhinoの場合は「コントロールできないリスク」を回避するためにも週末決済モードをONにしておくと安心だと思います。

勝率モードの手仕舞い戦略

次に勝率モードの手仕舞い戦略を見ていきます。
「プロフィットモードと勝率モードの違いはトレーリングストップの有無」との言葉通り、プロットを見ても損切り、時間決済についてはプロフィットモードと変わらないため省略します。
ではトレーリングストップ導入により利益の出方がどのように変化したか確認します。最も大きな違いは、プロフィットモードで20,000円・50,000円に存在していたラインが消え去り、15,000円前後に決済が集まっている点です。Rhinoのデフォルトのトレーリングストップ設定は、利益15pipsで開始、3pips幅でトレール、という設定ですから、15,000円とその少し上に決済が集まるのは説得力があります。勝率モードは幅の狭いトレーリングを導入したことで早期に利益を確定する方向性を取っていると言えそうです
もう少し損益の特性にフォーカスします。以下はこれまで見てきた散布図の「損益」だけをヒストグラムとして表示した図です。左がプロフィットモード、右が勝率モードです。ヒストグラムの区間は揃えてあります。

こうやって損益だけに着目すると違いがより顕著に見えます。プロフィットモードは20,000円・50,000円に最頻値がありますが、勝率モードは15,000円前後に集まっています。20,000円から見れば20%程度、50,000円から見れば60%程度利益が減っています。その代わりに損失を出す取引の数も減っておりバランスを取っていることがわかります。勝率モードは、最大利益を大きく減らす代わりに損失を減らし勝率を上げるモードと言えそうです。

私見ですが、勝率モードで気になる点は、トレール幅がわずか3pipsしかなくトレーリングストップを使う意味が薄くなっている点です。3pips幅では、トレーリングが発動してすぐにほとんど決済されてしまいます。せっかくトレーリングを使うのならば、値幅の平均や標準偏差を使ってボラティリティを測定し、ボラティリティに応じた幅を使ったトレーリングを用いれば、勝率モードの利点である損失を減らす点を維持しながら利益も伸ばすことができるのではないでしょうか

手仕舞い戦略分析のまとめ

損切りの面から分析すると、Rhinoは相場変化に耐えられるような決済ロジックになっており、安定した運用ができる設計になっていそうです。
利確ロジックから分析すると、早期の損切りと時間経過決済を上手に組合せたロジックを持っており、利を伸ばせるポジションは伸ばす設計となっていそうです。
一方で改善点として、プロフィットモードは固定幅での指値決済が多い点、また勝率モードは狭いトレール幅を用いている点があり、ボラティリティ変化への対応を盛り込むことで更に良いEAとなりそうだと分析しました。

フォワード推移予測

それでは、バックテストから予測するフォワード推移の期待値に対して実際のフォワードがどの水準にいるのかを見ていきます。下図はフォワード推移期待値と実際の推移の図です。ゴゴジャンのフォワードはネガティブにずれているため、フォワード推移はmiccoさんご自身のmyfxbookから取得しました。

フォワード推移を確認する上で重要なポイントは、予測推移の中心線(=予測の中央値)・上下の信頼区間と実際の推移との位置関係です。
まずプロフィットモードを見てみます。プロフィットモードの推移は完全に信頼区間内に入っており、また予測の中央値に絡むように推移しています。現時点ではフォワードは設計通りに推移していると言えそうです。ただ、実際のフォワードを見ていると2020年4月ごろをピークとした最近のヨコヨコの推移を心配している方もいるのではないかと思います。この点については、期待値という側面から見ると、3月・4月にアウトパフォームした後の平均回帰と考えることができます。現在は中央値を下回ったところなので、動かし始めるには良いタイミングと言えます。

次に勝率モードを見ていきます。基本的な推移はプロフィットモードと同じですが、勝率モードのほうが期待値全体の推移の傾きが寝ており、最初のEA特性の分析で見たとおり期待利得が小さくなっていることが察せられます。勝率モードも基本的に設計通りに推移しています。しかしプロフィットモードと比較すると、エクイティカーブの沈み込みが大きくなっています。おそらく、トレーリングストップの幅の狭さが利を伸ばす機会を失う原因となり、プロフィットモードよりも相対的に損失が大きくなっているのだと考えられます。

フォワード推移予測のまとめ

バックテストから予測したフォワード推移と実際のフォワードを比較すると、フォワードは設計通りに推移していることがわかりました。直近のヨコヨコ推移はアウトパフォームからの平均回帰の可能性が高そうです。フォワード推移は中央値を下回ってきたところなので、今はEAの稼働を始める良いタイミングだと言えそうです。

損益特性と投資効率

ここまでRhino自身に着目して分析を進めてきました。ここからは複数のEAを相手に比較し、Rhinoの位置付けを確認していきます。比較相手は、最近名の売れているEAを中心に集めました。


まずは損益特性と投資効率の視点で確認します。
以下は横軸にスキュー、縦軸に週次ソルティノレシオを取った図です。大きい青丸と赤丸がRhinoです。スマホなどで見づらい場合はこちらから全画面で確認してください。

まずはプロフィットモードを見ると、同程度のスキューを持つライバルと言えるEAは多くありません。RECOBA3本の矢梓弓_EURUSDの3つくらいです。また、これらのEAとは稼働通貨ペアがかぶらないため、Rhino プロフィットモードは数々のスキャルピングEAの分散相手になり得る稀有なUSDJPY稼働のゼロスキューEAです。ソルティノレシオで見てもライバルEAと同程度か上回っており、投資効率も良いと言えます。

プロフィットモードと同時稼働すると良いEAとしては、まずスキューが異なっている別のロジックに基づくEAです。通貨ペアや時間軸が異なるとなお良いです。分析した結果フォワード推移が順調であるEAに限定すると、大きなネガティブスキューを持ち複数通貨で動く MultiLogicShot_EA複数の通貨ペアとエントリー・決済ロジックの組合せから安定した利益を生み出すEA | GogoJungleスキュー$-2$前後でUSDJPYの5分足を取引する ユーティリティ・プレーヤー☆AWARD 2020 受賞EA☆完全同一ロジックにより順張りも逆張りもこなす安定型EA | GogoJungleスキュー$-1$前後でEURJPYの5分足をトレードする CROCUS_EURJPY【公開本番口座で無双中!】高スプレッド耐性、低資金OK。設定は簡単で初心者にもオススメ | GogoJungleEURUSDの5分足を取引するロンドンは午前7時早朝の欧州時間で東京時間の高値安値を否定する習性を狙ったユーロ/ドルの逆張りスキャルピング | GogoJungleそして大きなポジティブスキューを持つ Legato USDJPY2019サクソバンクコンテスト特別賞受賞!リスクリワード・ボラティリティ重視の5分足短期売買システムです。 | GogoJungle梓弓_USDJPY毎日トレードするデイトレードEAで統計的データから優位性のある法則に基づく手法でトレードします | GogoJungle も取引通貨USDJPYで被りますがロジックの狙いが異なるため分散相手にできます。
通貨ペアや時間足を分散させつつ、スキューの面でも使用するEAを分散させておくと、ポートフォリオとして見たときに安定するはずです。その意味では、RECOBA Triple Swing M51つのEAでEUR/JPY, GBP/JPY, AUD/JPYに対応。リアル口座myfxbookを公開しています。 | GogoJungle3本の矢稀有な3つの通貨ペアでほぼ毎日自動売買を楽しめる。通貨ペアリスクの分散と共に取引の少ない高勝率EAと併用で資金効率化 | GogoJungle も、フォワードが期待値通りに推移しているうえ Rhino とは稼働通貨ペアが異なるため分散相手にしても良いと思います。

次に勝率モードを見ていきましょう。勝率モードのスキューは$-1.152$のネガティブスキューなので、勝率が高めのスキャルピングEAがライバルとなります。CROCUS_EURJPYロンドンは午前7時一本勝ちPower_ScalED1などがライバルです。一本勝ちを除けば取引通貨が異なるため同時稼働も可能ですが、ドローダウンが重なった際のダメージが甚大なのでポジティブスキューEAとの組合せが合っていると思います。投資効率という側面で見ると、ロンドンは午前7時一本勝ちとは同程度の水準です。更にスキャルよりのPower_ScalED1と比べると一歩劣ります。全体で見れば中間程度の水準ですが、トレーリングストップの弱点を改善することでもっと上の水準を狙えるスペックを秘めていると思います。

勝率モードと同時稼働する相手としては、プロフィットモードの場合と同様にスキューの端のEAMultiLogicShot_EA複数の通貨ペアとエントリー・決済ロジックの組合せから安定した利益を生み出すEA | GogoJungleLegato USDJPY2019サクソバンクコンテスト特別賞受賞!リスクリワード・ボラティリティ重視の5分足短期売買システムです。 | GogoJungle梓弓_USDJPY毎日トレードするデイトレードEAで統計的データから優位性のある法則に基づく手法でトレードします | GogoJungle )、スキューゼロ付近の梓弓_EURUSD毎日トレードするデイトレードEAで統計的データから優位性のある法則に基づく手法でトレードします | GogoJungleRECOBA Triple Swing M51つのEAでEUR/JPY, GBP/JPY, AUD/JPYに対応。リアル口座myfxbookを公開しています。 | GogoJungle3本の矢稀有な3つの通貨ペアでほぼ毎日自動売買を楽しめる。通貨ペアリスクの分散と共に取引の少ない高勝率EAと併用で資金効率化 | GogoJungle が良い分散相手になります。勝率モードはネガティブスキューなので、ポジティブスキューEAを中心に組み合わせると安定するはずです。

勝率と損益特性

さて、今度は勝率と損益特性という観点でRhinoの位置付けを確認します。下図には横軸に勝率(WP)、縦軸にペイオフレシオ(PR)を取ってEAをプロットしました。スマホなどで見づらい場合はこちらから全画面で確認してください。

勝率 – PR、プロフィットファクター(PF)の観点で特に注意すべきは「極端に高いPFになっていないか」という点です。EA分析方法の記事でも書きましたが、特に高勝率型の場合は損失を出すトレード自体が少ないので、フィルタを掛けると簡単に損失を排除できPFが上がっていきます。当然そのようなEAはフォワードでは通用しないので注意が必要です。

まずプロフィットモードを見ていきます。勝率 – PRの目線で見るとプロフィットモードより低勝率のEAはLegato USDJPYのみです。同程度の勝率のEAはスキューでも近かった3本の矢梓弓_EURUSDだけでなく、梓弓_USDJPYPower_of_Japanが近い位置にいます。PFの観点で見ても多くのEA同様1.5程度で極端に高いこともなく、安定しています。同程度の勝率 – PRを持つEAは数が少ないため、他のEAと良く差別化できていると思います。それゆえ、前途の通りスキャルピングEAなどの良い分散相手となります

次に勝率モードを見ていきます。勝率モードの勝率は6割程度なので、RECOBAKonokaSystemPower_ScalED1などが近い位置付けです。スキューで見たとき同様、勝率モードは主にスキャルピングEAがライバルとなっています。プロフィットモードとは異なり、勝率モードが良いポートフォリオ相手となるのは、ポジティブスキューの伝統的なトレンドフォロー戦略などの損小利大EAになります。

ちょっとした味付けの違いで違うタイプのEAのポートフォリオ相手になれるRhinoはとても面白いEAだと思います。

エクイティカーブの相関係数

さいごに、エクイティカーブの相関係数を見ていき、普段から近い損益を上げるEAが無いか確認していきましょう。
以下はRhinoと各EAの間の相関行列です。スマホなどで見づらい場合はこちらから全画面で確認してください。

まずプロフィットモードを見ていきます。最も相関係数が高いのはRhino勝率モードです。ベースロジックが同じで決済の味付け違いなので当然の結果です。Rhinoを除くと、最も高いのはForexAdoreRECOBAですが、それでも$0.2$程度なので組合せてもそれほど心配はありません。RhinoプロフィットモードはどのEAとも組合せられそうです。

次に勝率モードを見ていきます。Rhinoプロフィットモードを除けばForexAdoreMultiLogicShot_EAが上位ですが、相関係数は$0.2$に届かないのでどのEAとでも組合せられそうです。

全体のまとめ

さて、ここまで様々な側面からRhinoを分析してきました。ここでは簡単に分析内容をまとめていきます。

まずRhinoの大きな特性としては、なんと言っても勝率が50%越え、かつ利益が損失の約1.3倍となっているプロフィットモードの存在が挙げられます。半分以上勝つのに利益のほうが大きいと考えれば、稼働時の安心感の高さを想像できると思います。
また、プロフィットモードはスキューがほぼゼロのため、ネガティブスキューのスキャルピングEAと組合せて使うとリスク低減が見込めるという大きな利点があります。メジャーなスキャルピングEAとの相関係数が低く、どのEAとも組合せられる点も大きなメリットです。
手仕舞い戦略の面からは、損切り側はロジックによる決済がほとんどで多少の相場変動を吸収できる設計になっていると分析しました。早期損切りと時間経過による決済を上手く組合せて優位性を作り出し利を伸ばしている点も優れていると言えます。一方、利確ロジックが固定値での指値決済となっている点は少々もったいなさを感じますが、フォワード推移を見るとバックテストの期待値通りに推移していますから、昨今の相場では問題ではないのかもしれません。
フォワード推移的には平均回帰後に中央値を下回ったところなので、EAを稼働し始める良いタイミングになっていると言えそうです。

プロフィットモードの分散相手としては、スキューと取引通貨・時間足を分散できる MultiLogicShot_EAユーティリティ・プレーヤーCROCUS_EURJPYロンドンは午前7時Legato USDJPY 梓弓_USDJPY あたりとの相性が良さそうです。RECOBA Triple Swing M53本の矢 を取引通貨の分散相手に加えるのも良いと思います。

勝率モードについては、全体を通して考えると「勝率が高めの一般的なスキャルピングEA」という評価になります。これまでの分析から見る限りではRhinoはプロフィットモードの利点がたいへん大きく、勝率モードを使うメリットが薄いように感じます。miccoさんご本人もブログで書いているように、Rhinoのロジックはプロフィットモードが軸勝率モードは精神的安心感を得るための追加機能とのことですから、プロフィットモードに大きなメリットがあるという結果は正しそうです。

珍しいゼロスキューEAのRhino プロフィットモードをスキャルピングEAのポートフォリオ相手に加えてみてはいかがでしょうか。

極めてシンプルなロジックで相場のスキを突く!逃走モード搭載でローリスク設計!プロフィットモードと勝率モードを切り替えてお好みの性格で運用可能!トレンドフォローのデイトレなサイです。極めてシンプルなロジックで相場のスキを突く!逃走モード搭載でローリスク設計!プロフィットモードと勝率モードを切り替えてお好みの性格で運用可能!トレンドフォローのデイトレなサイです。 | GogoJungle

以上、Rhinoの分析でした。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

Forest